教育学部のある大学に進学し、今までとは比べものにならないほど忙しくなっても、
どんなに女に言い寄られても、微塵の興味も湧かなかった


誠太や優陽、智洋に香里奈、PLACEの奴らにまで“新しい恋をした方がいい”そう言われていたときだった



「あの、大宮くん。質問いいですか?」


俺に話しかけて来たのはスッゲェ小さい女で
よくこうやって話しかけてくる女もいたから


「............何ですか」


そう無愛想に答えた


でも女はそんなこと気にしないといった感じで、話を進めた


「あの、私は篠山 錫藍です。
大宮くんは学部トップの成績だと聞きました。
この教科書の問題の解説をしていただきたいんです。」


またか、そう思った
こういうので距離を縮めてこようとする奴もいたからだ
解説してもらったお礼に......みたいな感じだった


でもこいつはそういう奴とは違う気がした