「想―、あたしも電車で行くからさ。学校で合流したら美結ちゃんに逢わせてよね~」 「新入生は時間遅いだろ」 「だから式のあとだって。想、美結ちゃん迎えに行くんでしょ」 「当然」 入学式の朝、僕が家を出るとき里宇がやたらにやにやしながら言って来た。 里宇はやはりうちの高校へ合格した。 あの格好で来るのかぁ……あー……めんどくさ。 「面倒くさい、って顔に出てるよ、想」