「……美結」

「はっ、はいっ」

恥ずかしくて、顔を互い違いにさせたまま口にした。

「俺の一生をかけて、美結に幸せだって思ってもらえるように時を過ごす。決めた。それが俺の生き方だ」

キミは、そんなことする必要ないって言うかもしれない。
 
でも、僕はキミと一緒に生きていきたい。

キミと一緒に、キミの隣で、ずっと。同じ秒針を刻んでいきたい。

キミが、僕の生きる証だ。

「そんな、こと……しなくても、私は十分過ぎるほど、幸せだよ……?」

やっぱり。思わず笑みが浮かんでしまう。

腕をゆるめて、美結の顔をのぞきこむ。

目まで真っ赤にした美結。