何故か、僕の頭の中にある言葉を美結が口にした。

「? 嬉し過ぎるのは俺の方なんだけど?」

「ど、どこがっ。こんな重いもの押し付けられて、面倒くさく思っても嬉しいことないよっ」

「俺は嬉しいけど……。じゃあ美結は、俺が美結に片想いしてた日数分、『好きだ』って言うって言ったら重いって思う?」

「日数分⁉」

「うん。中二の夏からだから―――」

「や、やめてっ。嬉し過ぎて頭爆発する……っ」

美結が両手で耳をふさぐように頭をおさえた。

頭爆発。……僕もそのくらい言って置けばよかったな。

「想がくれるものは、なんでも嬉しい、です……」