言って、僕は美結の手を握って、つなぎ直す。 今は、こうして並んで手をつないで歩いている。 「……だね」 「美結ががんばってくれたおかげだな」 「上から目線だな~」 「全国模試では一度でも俺に勝てた?」 「う……」 黙ってしまった美結の頭を撫でる。 美結はふくれっ面のままだった。 そうしているうちに美結の家についた。 いつもはここで別れるけど……。 「想、す、すぐに私の部屋に行ってね? 私、持って行くものあるからっ」