美結の成績が下がった。 貼り出された成績表を見て、美結が固まっていた。 「い、いやー、美結。五位だって十分すごいよっ」 新垣が励ますけど、美結は微動だにしない。 冬季休業前の試験で、入学以来今まで僕と一緒に一位タイだった美結が、五位の結果になった。 僕は一位で、二位は尚だった。 「想……」 震える美結の声。 ここは抱きしめて、全然問題ないよって滅茶苦茶甘やかしてやりたい。 ――けど。 「美結」