家に帰って、あたしは麗羅とデパートに行くのに、私服を選んだ。制服のままだと、寄り道をしたように思われるからね。
色々と悩んで、あたしはワンピースにした。白と黒のギンガムチェックで可愛すぎない仕上がりになっている。
あたしは制服を脱いで、そのワンピースに着替えた。靴は、焦げ茶色のパンプスを履いた。
「じゃあ、お母さん。行ってきます!」
「ええ、行ってらっしゃい!」
あたしは、弾む足取りでデパートへ向かった。まだパンプスが履き慣れていないけれど、楽しみな気持ちがずっと大きい。
高校受験合格の祝いとして、お父さんが買ってくれたので、あたしの靴の中で1番新しい。
「かれーん!」
遠くから明るい声がして、1人の女の子が走ってきた。
「麗羅!」
麗羅は、薄ピンクの服の上にデニムのジャケットを着ている。カジュアルな感じがして、麗羅にぴったりだ。
「制服では、高校生になったなって思うけどお互いの私服を見ると、なんか全然変わってないことがわかるね」
「本当にそうだよね!」
あたし達は声を立てて笑った。