「あの2人が言ってた事は本当なの?」

愛智の言葉に、七宝は頷く。

「海渡には彼女がいるんだからさ、キスなんてするもんじゃないよ」

愛智はあきれる。

「でも好きだったんだよね?」

琉音の言葉に、七宝は泣きそうな表情を浮かべながらも頷く。

「あの2人、陽花の友だちだから、何をしてくるかわからないよ」

「なるべく俺らも一緒にいるようにはするけど、全部は難しいからね」

「皆、ごめんなさい。
よろしくお願いします」

七宝には深々と頭を下げるしかなかった。

その日からレイラと朱里の嫌がらせが始まった。
クラスメイトたちは七宝に寄り付かず、それは海渡も同じだった。