「まさか、本当に付き合っちゃうとは…」

夏休みが明け、陽花から海渡と付き合ったと聞き、七宝は落ち込んでいる。

龍一と涼香も、どう七宝に声を掛けたらいいかわからず、顔を見合わせる。

「世羅の事を吹っ切って、新たに恋をしたら友だちと付き合っちゃったとか」

七宝は深いため息をつく。

「でも2人はラブラブだよね。
水族館で手を繋いでいたし」

「やっぱり見られたか」

涼香は苦笑いを浮かべると、

「でも付き合ってないよ。
わたしの片想い」

龍一の目の前で、龍一が好きだと言ってしまった。

「り、り、涼香…?
あんたやばい事言ったの、わかってる?」

七宝の心配をよそに、

「わたしも告白したんだよね」

照れ笑いを浮かべながら、七宝に言った。