夏休み、

「呼び出してごめんね」

陽花は海渡を、海渡の家の近くの公園に、呼び出した。

「暇していたから大丈夫」

「宿題は?」

「あんなのやる気がしないさぁ」

海渡はいつも通りなのに、なんだか緊張する。

「それで話って?」

「あたし、海渡が好き!
あたしと付き合って下さい」

海渡の目が見れず、少し目線を外しながらの告白にも関わらず、

「うん、いいよ」

海渡は頷いた。

「ええ~!
もっとよく考えて!
だってあんた、好きな人がいるんだよね?」

海渡は苦笑いを浮かべる。

「そこまで気が回るなら、告白しなければいいのに…」

海渡の言葉に、胸がズキンと痛くなる。

「好きなんだから仕方ないさぁ」

「うん、だから付き合ってもいいよ」

海渡は笑う。