「蒼海、今日もスザンヌヘアー決まってんじゃん。ホント蒼海はマメだね~。こんな可愛いフワフワの子、男共がほっとかない訳だ。」

と鞠はあたしのクルクルに巻いた髪を触って来る。


「別に、男ウケ狙ってじゃないよ!!」

とあたしが膨れると

「分かってるって。蒼海が毎朝、時間掛けて綺麗に巻いて来てるのも、嫌いな授業のノートマメに撮ってるのも、音楽情報に通なのも、オシャレに気をつかってるのも、ぜ~んぶ誰かさんの為だもんね~」


と茶化して来た。


そう、あたしは別に男にモテたい訳じゃない。たった一人…アイツに好きになって欲しい。その為に日々自分磨きを行なっている。