「それからなんだ。あたしが、相手の好みになりたいって思う様になったのは」

と蒼海は最後に言い、悲しそうな顔で口唇をギュッとかみ締めた。


…。…。



しばらく沈黙が続いていた。



~♪♪♪、ワー♪♪~



沈黙の中で、校庭から華やかな音楽と共にみんなの楽しそうな賑やかな声が聞こえて来た。



後夜祭が始まったのだ。