「...今日のスケジュールを確認して各自業務についてください。」

「はい。」

今日もいつもと同じ時間に業務が始まり、いつも通り社長室に向かう。

「失礼します。」

「おはよう。透華ちゃん」

「ふふっいつまでちゃんなんですか。もう24なんですよ」

「私の中ではいつまで経っても可愛い娘のようなものよ〜」


「もう...仕事やりますよ。今日の予定は午前中は何も無く、午後からはお母さんたちと意見を聞きに行きます。」

ここの会社は保育園、幼稚園など子供服などの子供に関するものを作っている大手のメーカーだ

「...午前中は暇ってことね...。」

「?はい。自由ですよ?」

「ちょうどいいわ!透華さん。ここ座って」

仕事の時やオフの時以外はさんをつけて呼んでる。それより...なんで座る必要が?

「......はい?」

「母さん。そろそろ入ってもいい?」

「母さん...??」

「いいわよ〜」

なんで...いるの...??
大学から留学してたはず...

「久しぶり。透華」

「ひっ久しぶり。朔月。」

「...私が連れてきて言うのもなんだけど大丈夫?辛かったらいうのよ。出させるからね」

「大丈夫ですよ。少し息苦しさはしますけどいつもよりはマシです。」

私はある日を境に男性恐怖症になってしまった
それからさいしょは家にひきこもってきたけど朔月のお母さんのおかげで仕事も復帰。まぁ前は全く違う仕事をやっていたんだけど...

「本当に...男性恐怖症なんだな」

「えぇ...この距離でしか話せないけどどうして私のところに来たの?」

「母さんにお前の男性恐怖症を少しでもやわらげてくれって頼まれたんだよ。ちょうど明日からここの会社で働くし丁度いいだろ?」

「なっ何言ってるの?」

「今言った通りだよ」

「まぁまぁ2人とも。まずはゆっくり説明するわ。まず透華ちゃんは朔月だとあまり怖くないでしょ?だから避けないで話していくのよ。そしたらいつか...少しでも症状が軽くなればいいでしょう?」

「母さんも唐突すぎるんだよ...」

「理沙さん。でもそれじゃあ朔月に迷惑をかけてしまう...誤解もされてしまうかもしれない。」

「大丈夫よ!朔月は今彼女とかいないし」

「でも朔月に好きな人がいたら...」

「いるの?朔月」

「いないよ。昨日帰ってきたばかりだぞ」

「じゃあ大丈夫!朔月だし遠慮しなくても大丈夫よ!あと透華ちゃん。今ひとり暮らしよね?3人で私のマンションで住まない?広すぎて寂しいのよ」

「でっでも...」

「ダメかしら...?やっと女二人で話せると思ったのに...」

「〜っ!大丈夫です。住みますよ!」

もう後半部分はやけくそ。ずっとお世話になっている理沙さんのお願いにはとても弱い。

「じゃあよろしく。透華」

「よろしくね...朔月...」

これから私はどうなるのだろう......終わった...色々な意味で...