「…勉強??」

何をそんなに必死になっているのか。戸惑いながらふたりを見る。ふたりは相当切羽詰っているのか、室内は涼しいのに額には汗が滲んでいた。


「…他の4人は」

私がそう聞くと、ふたりは私を部屋の隅に引っ張り、小さな声で話し始めた。

「リョウガくんは気合いだって言うし、トウマくんは教科書読めば出来るでしょ〜って言うのぉ〜」

「それにね、ユキヤくんはスパルタすぎて怖いし、ユウくんは全然ダメな私達に付き合ってくれてついにストレスで胃に穴が開いちゃったことがあるんだよね…」


なるほど。だから私が教えてほしい、と。ほかのメンバーの事は簡単に想像がついた。再びふたりを見ると、遠い目をしてぼーっとしていた。

これは助けてやるしかないか…