「…あの日、生徒会室で話した貴女自身の情報に関して、他に言っていないことはありませんか?」
「…特にない」
「この学園に所属する人間に関しては、ひと通り調べるようにしているんです…なぜだと思いますか?」
…そんなの決まってるも同然だ。
「生徒会にとっても、『Sapphire』にとっても危険分子となりうるのか否か知っておく必要があるからだろ」
何を当然のことを言ってるんだと思いながら話す。しかし、鳳の表情は固いままだ。
「当然貴女の事も調べました…しかし、不可解な点が多いのですよ」
そう言って鳳が1枚の紙をこちらに手渡した。そこに書かれていたのは、"私"に関する情報だった。しかし、補足の欄は『特になし』となっている。
「見て頂いた通り、あなたの情報はプロフィール程度で収まってしまう程の少量のものでした。他の人に関しては、過去の遍歴や出生場所など様々な事が分かる」