梓side


意識が浮上を始めた。その時、すぐ近くに気配を感じて目を開ければ、視界に入ったのは整った顔。驚いて(表情は相変わらず変わらないが)咄嗟に膝を振り上げた。

「ヴッ…」

…驚きからか結構力がはいってしまったようだ。私が横になっていたであろうソファーの下にうずくまっているのは、アッシュグレーのパーマ髪の男。

「…誰だお前」

赤の他人だと分かり…いや、この学校にいるのは全員そうだが、警戒を強めて低めの声色で問う。


その時、この部屋のドアが開き、4人の男と1人の女が入ってきた。

「…トウマ、何故床で寝てるんです?」

「どうせ、神楽さんー襲いでもしたんでしょ〜?」

「ちゃうわ!俺はお嬢ちゃんの美貌を目に焼き付けようと…」

「だから女たらしなんですよ貴方は」