「はい…しかし、不可解な点ばかりでして」

「どういうことだ」

「これが"彼女"に関する資料です」

リョウガへ手渡された資料には"彼女"の履歴書のデータに加え、ユキヤが独自に調べたデータの欄が存在する。だが、その欄に書かれた言葉は、『特になし』であった。

そもそも情報面に長けている彼の手にかかれば、ここら一帯…いや、DAZ全体の情報は大体把握出来るにほぼ等しいのだ。そんな彼にも掴むことが不可能だった"彼女"の情報。これは追求する必要がありそうだ。


__________ふとよぎるのは
『危険分子』の文字__________


思わず2人の顔が険しくなっていく。


沈黙が生徒会室を支配しようとしていた時_____