「そういえば、貴女は隣街からこちらに引っ越してきたそうですね?DAZに引っ越してくる人って結構珍しいんですよね〜。毎年出ていく人ばかりで」
「はい、そうなんですね」
そう、私はあの日リョクと共にこの街に引っ越そうと決意した。記憶が無い私には分からないことばかりだったが、リョクは何故か
(「お前の事だけは絶対に守るから」)
そういったのだ。その時のリョクの眼は堅く何かに誓ったような決意の色が見えた。…私は真剣なリョクの表情に何も言えなかった。
…とその時突然肩を叩かれ、はっと我に返った。
「ぼっとしていた様ですが、大丈夫ですか?」
「…あっ、はい大丈夫です。すみません」
すると先生は優しく微笑み、
「この学校も色々特殊なので、何かあれば気軽に相談してくださいね。これでも僕、カウンセラーの資格があるんです!」
「…は、はぁ」
何故か自慢された。