「リョウくん、ユキヤくんとトウマくんは?」

ふたりの姿が見えない。私は不思議に思って聞いてみると、


「…あぁ、2人なら神楽を助けに行ったぞ。さっき護衛からの連絡を貰った時にな」


リョウくんによれば、ユキヤくんはスマホに護衛から連絡が入り、アズサちゃんの様子を知って血相を変えて外に飛び出して行ったらしい(トウマくんは別の意味で血相変えたらしいけど…ある意味シリアスクラッシャーだからね)。


いつも冷静沈着なユキヤくんが血相変えて飛び出したなんてかなり驚いた。私の女の勘が正しければユキヤくんはアズサちゃんに好意を持ってるのかも…。


いや、今はそんな事より…!と思考を振り払う。


「アズサちゃんは?!無事?!」

「あいつら2人なら神楽を必ず助ける。だから安心して待ってろ」


一気に不安を感じ、両手を握った私の手は冷たくなっていた。…どうかアズサちゃん無事で居て。