「あなたが編入するクラスの担任を勤めています、山田です。よろしくお願いしますね」


人当たりの良さそうな雰囲気を纏っているこの先生は、黒髪天パで黒縁メガネを掛けている。…なんか癒しオーラを感じるのは気の所為だろうか?話し方がほんわかしている。


「…よろしくお願いします」

「じゃあ、教室に向かいましょうか。遠いけど頑張りましょう」


あぁ、またあの階段地獄か…

先生はガッツポーズで意気込んでいたが、頑張れそうにない、というか面倒臭い。
…まぁ、体力面は問題ないが。



職員室を出て、先生と会話しながら教室まで向かう。窓の外からは中庭が見え、植えられている大樹には緑が生い茂っている。