「行かせてあげたらどうですか?リョウガ」
「サクラにもなんか事情があるみたいやし、ええんやない?」
私達のやり取りを傍観していたユキヤくんとトウマくんが助け舟を出してくれた。どうやらふたりはどうして私が出掛けたいのか分かっている様。
「それなら、メンバーから護衛を出したら良いんじゃないか?」
「僕もそれでいいと思うよ〜」
ユウくんとチヒロくんも私の想いをくんでくれた。
「…リョウくん!お願い!」
リョウくんに向かって頭を下げる私。少しの時間考えたリョウくんは、下げている私の頭にポンと手を乗せて、分かったよと折れてくれた。
「…ただし、さっきユウが言った通り護衛は3人付ける。まぁ、神楽も一緒なら大丈夫だと思うが…何かあったら連絡しろよ」
外出する事を許してくれた事が嬉しくて、思わずリョウくんに抱きついた。