桜子side


時は、リョウくんとの押し問答に遡る。


「リョウくん!これからアズサちゃんとショッピングモールに行ってきてもいい?」

「…ダメだ」

「なんで〜」

アズサちゃんの予想通りやっぱりリョウくんは首を縦に振ってくれない。リョウくん達に理由を聞かれたけど、リョウくんの誕生日プレゼントを買いたいなんて言えない…だってサプライズがいいんだもん。

「理由が言えないなら尚更ダメだ。最近『Ruby』がこの町をうろついているんだぞ。危険な目に遭ったらどうするつもりだ?」


正論で返され、言葉に詰まってしまう。でも、どうしても行きたいんだ。

「お願い!どうしても行きたいの!」


ここまで頑固に粘る私を見て少し驚く面々。すると、