「で?ギリ男くん、なんで今日は早いわけ?」 ぼーっと立っている俺に、後ろ向きのまま石田さんが訊いてきた。 「あ、いや、テレビで朝活やったらなんかいいようなこと言ってたんでなんとなく」 「ふ~ん」 あ、そっか。 「石田さん!代わりますよっ」 「え?」 俺が急に大きな声で呼びかけたもんだから、 石田さんは水を出してるホースを持ったままこっちを振り返った。