✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
見ている人などいない、私だけの結婚式。
ウエディングドレスは着ていないが、一応ウエディングドレスのような服装はしている。
頭には自作のベールも付けている。
結婚式場は、初めてのデートで連れてきてもらったカップルにオススメのスポット。
ごくごく定番とも言えるつくりだが、岬があって鐘がある。通称【永久(とこしえ)岬】
この鐘を鳴らすと、2人は永久(とこしえ)に結ばれるという。
その鐘を1人で鳴らす。そして、1人でベールを上げる。
「私、ついに結婚したよ。大好きなあなたと。」
心の中で呟いた______。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
❁❀✿✾❁❀✿✾❁❀✿✾❁❀✿✾
私は湊本栞菜(ミナモトカンナ)。現在16歳、今日から高校2年生。
私立蘭華学園高等学校(通称【蘭学】)に通っている。
世間では華のJKと呼ばれるが、そんなJKらしさは私には無い。

昔から、派手目な人間ではなく、どちらかと言えば大人しい人間に分類される。友達は数えるぐらいしかいないが、深く狭い充実した人間関係なので、満足している。

そして、私のどこが良いのかわからないが、よく男子が寄ってくる。友達は少ないが、告白の回数は多い。私は男など、興味がなかったので、今までの告白はことごとく振っている。
こんな私に告白する男の気持ちなど、理解し難い。

今日は、始業式。自分が何組なのか、クラスに誰がいるのか気になっている。
こんな事を考えながら、通学路の脇にある桜に見惚れる。思わず立ち止まってしまった。
実は、お花が結構好きなのだ。
この1年も、何事も無く終われたらいいなと思いながら、また歩き出す。
❁❀✿✾❁❀✿✾❁❀✿✾❁❀✿✾

作品を評価しよう!

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア