「柊さんが、事故に遭われたそうです。
今、救急搬送の電話が入りました」


「車と接触して体を地面に強打し意識不明。
かなり危険な状態だそうだ」


校長に続けて教頭がそう言った。


「え…?」


"かなり危険な状態"


その言葉が頭に入ると身体中の力が抜けて
握っていたカバンが床に落ちた音がした。


周りの先生たちが、心配した目で
俺を見つめている。


何人もの視線を感じる。


だけど何も反応ができず、
立ちすくんでいると


ーープルルルルル…


俺の机の電話が鳴った。


慌てて電話をとる。