ーーガチャガチャ…


え…?


「うわぁ…最悪だ。濡れちゃった」


「せんせ、」


「あれ?陽奈ちゃん」


玄関からリビングに入って来たのは
両手に大きな荷物を持った瀬川先生。


言葉どおり、少し服が濡れてしまっている。


「目、覚めちゃった?」


よいしょ、と言いながら先生は荷物を置いて
こっちに来る。


「おぉ…どうしたの〜。
どこか痛い?怖い?」


ソファに座る私の目線に合わすように
屈んで頭を撫でる先生。


「うぅ…っ…」


「何があった?夢とか見ちゃった?」