「ん〜…熱いね…。
だるさ以外に辛い事ある?」


先生の顔…っ…近い…


辛い事って、この状況が辛いよ。


先生は私が居たら疲れるんじゃないの?
なのになんでっ…


こんな事しないでよ。


「陽奈ちゃん、今から一緒に帰ろう」


「え…?」


一緒に、って。


私の頭の中には一瞬だけあり得ない事が
浮かぶ。


まさか、先生のお家に?
いやいや…ないよ。そんな訳がない。


もちろん、私の家にだよね。
先生が、お母さん達が出張だなんて
知るはずないんだから。