「っ…ハァ…ハァッ…」


「陽奈ちゃん!?」


もう、体全体が思い通りに動かせない。


身体の中は暑くて、頭が痛くて
だけど雨に濡れたシャツのせいで肌寒い。


呼吸が荒くなっていくのが自分でも分かった。


「陽奈ちゃん!ねぇ!どうしたの!?」


先生には肩を揺さぶられるとその通りに
身体が揺れるだけ。


先生がギュッと握ってくれる
その、暖かい手も握り返す事が出来ない。


私の体は目の前にあった先生の体に
倒れ込んでしまった。


「ちょっ…!陽奈ちゃん!?
すごい熱じゃん!保健室行くよ!?」


その言葉の直後体がフワッと浮いた気が
して。


そこで私の記憶は途絶えた。