その時、屋上に居たなかで一番強い風が
吹いた。


思わず目を瞑った。


「…」


十数秒、風が吹いて
目を開けると目の前に人が居る。


あれ…?
夢、かな…
映画みたいな、こんな事…あるの?


私の大好きな人が目の前に見える。


その人は髪を汗だくにして、
呼吸が荒かった。


その人は、汗だくでもカッコよくて
白衣を着ていて、


私の前に両膝をついて倒れ込むように座った。


「…」


「…居た……」