なんだか入りづらくてドアに手を掛けたまま
私は立ち止まる。


「あれ?瀬川先生こんな傷ありましたっけ」


「え?」


「ほら、手のひらです。ここの…」


あ、それって…


「あぁ…切っちゃったんですよね」


私が先生に負わせた怪我だよね…。


「そうなんですね。
あ、そういえば柊さん…でしたっけ?」


え、私の事?


「え?」


「柊さん、保健室登校ですよね?
大変じゃないんですか?」