私が先生に対して好きだという事をほんのり
伝えると素っ気ない。


それがとても辛くて悲しい。


「陽奈?着いたぞ」


ぼんやりとそんな事を考えていると
孝の声がして。


「あ、ほんとだ」


「陽奈…大丈夫か?」


「え?大丈夫だよっ」


「そうか?じゃ、俺はここで」


下駄箱で孝と別れ私は保健室に向かう。


下駄箱から保健室は少し遠くて
しかも朝なんて誰も通らない廊下は
静かでどこか心細い。