「うん…ごめんね」


「分かった。じゃあ私から陽奈の学校に
電話しておくね」


なんか…もう関わる全ての人に迷惑を
かけることしか出来ていない。


違う意味で涙が出そうだよ…


「ほら、早く食べちゃいなさい」


「あ、うん」


このスプーンを持つ手に広がる
何重にも重なる傷。


瀬川先生が嫌がったり怖がったりする私を
気にせず、包帯を巻いてくれた腕。


貧血気味の体。


男の人を怖がる体。