先生の気が緩んだ、ほんの数秒で
私は先生の腕から抜け出した。


「ちょっ!陽奈ちゃん!」


「もう…いいです。
ごめんなさい、本当迷惑かけて」


「ダメだ!やめろって!」


「…」


私は一番近くにあった、花瓶の破片を
もう一度手に取った。


「おい!何やってんだよ…!?離して!」


「…や…来ないで…」


「陽奈!頼むから離してくれ!」