あの時と違って、先生はいないんだから…


あ、思い出した…
この、手首の裏の骨のゴツゴツしたところ。


ここさえ傷つければ…
すぐに血が出て来るんだよね。


「……」


破片を持ち近づけるけど、腕が急に
動かなくなった。


「…なんでっ…」


それに、より一層震えが強くなって
破片すら持てなくなった。


「も…やだ…」


「止まって…止まって…
お願い…止まって…っ…」