「このままだとちひろ、あの遊園地を思い出す度に、嫌な思い出ばっかりになるでしょ。だからね、そこに楽しい思い出を上書きするの。上手くいくかわからなし、余計に傷つけちゃうかもしれないけど」

「私も凜ちゃんに賛成。ちーちゃんが悲しいのはわかるけど、このままじゃ、ちーちゃんの心傷ついたままだよ」

私は迷った。本当はまだあそこに行く勇気は無い。でもわかってる。このまま逃げてたんじゃ、全部が悲しい思い出なる。

私が何も言わないで黙ってたから

「ごめん、ちひろ。やっぱり急過ぎるよね。やっぱり忘れて。まだ早いよね」

と凜ちゃんは言った。

「ううん。やっぱり私、遊園地に行く。それで楽しい思い出、三人で作りたい」

「そうだよ、ちーちゃん、秋山君のことなんて忘れるくらい、たくさん、たくさん楽しもう」