なっちゃんは鮮やかな手つきでホットケーキを焼く。

カレー作ってる時も楽しそうだったけど、今はそれ以上だ。

なっちゃんは出来たホットケーキをお皿の上に乗せた。私がそれを食べようとすると、なっちゃんは止めた。

「まだ、ダメ」

「でもホットケーキ冷めちゃうよ」

「ふっふふ。ここからが本番」

なっちゃんはそう言うと、最初にネープルシロップをかけた。ここまでは普通。それから次にたっぷりとホイップクリームをかけた。バターも大きめに切ったのを乗せた。それだけじゃ終わらない。チョコレートクリームにチョコチップ、両方ともたっぷり。最後にどばっと砂糖をまぶす。

「完成だよ」

なっちゃんは言った。

「あんた、またそんなの作ったの?あんた以外にそんな甘いの食べられないわよ」

なっちゃんのお姉ちゃんは呆れ顔。

凜ちゃんは見ただけでお腹いっぱいになったみたい。

ということは食べるのは私?