お母さんにお泊まり会のことを電話すると、余り賛成してないみたいだった。多分、中学校の時の反抗期のことがまだ頭の中に残ってるからだと思う。

でも凜ちゃんが電話代わって、勉強合宿だって言うと賛成してくれた。

実の娘より凜ちゃんの方が信頼あるみたい。

お泊まり会、まだ心から楽しめるかわからないけど、一人じゃ無いのが嬉しい。

放課後、私達は一度、自分の家にそれぞれ戻って、着替えや勉強道具を用意した。まあ、勉強道具は見せかけだけど。

お母さんは何度も、迷惑かけないで、とか、後でお礼に伺わないと、なんて言っていた。大人って本当にこういう所、面倒だなって思う。

「絶対に、迷惑かけないようね」

お母さんは最後の最後までそう繰り返した。

お母さんの中の私ってどんなイメージなんだろう。