「はぁ〜〜」


只今、入浴中だ。
お湯まで溜めてくれてるって、本当に湊は気が利く。


それに、可愛い入浴剤まで手渡されて。こんな可愛い入浴剤、湊が自分で買いに行ったのかな?でも、男の子が、1人で入浴剤なんて買いに行く?


って、何考えてるんだろ。



湊の事、本当に何も知らない。今まで、弟の友達としてしか見て来なかったから。


いつから、わたしの事、好きでいてくれたのだろう。
どうして、わたしなの?


料理出来ないし、性格も良くはない。見た目だって、湊の方が綺麗だし。って、自分で言ってて、落ち込むくらい、女として終わってる気がする。




「逆上せそう、」



こんな事考えても仕方ない。
湊の事ちゃんと知って、って、待って!わたし告白されて、返事してない!!しかも、あの告白、3ヶ月前だし、冗談だと思ってたとしても、失礼なんじゃ、、、


その前に、冗談だと思っていた事が、既に失礼だ。



「何やってんの、わたし」



わたしは、浴槽の中で頭を抱えた。


でも、湊の事何も知ろうとしないまま、告白を断るのも失礼だ。ちゃんと、知って、それで返事しよう。



そう決めて、浴室から出た。