side 逢坂 湊



「湊も大変だな」


和真は、呆れたように呟いた。



本当に。

あの人は、どれだけ自分が綺麗で魅力的なのかを分かっていない。



お風呂上りで、セミロングでダークブラウンの髪の毛は頭の上でお団子にしていて、キャミソールにショートパンツと、露出度高めな格好で現れた時は、誘われているのかと思った。


まぁ、夏希さんがそんな事するわけないが。
6年前も似たような格好だったし、きっと家にいる時のスタイルなんだと思う。


まさか、あの服装のまま外に出ようと思っていたなんて、無防備にも程がある。




「まぁ、姉ちゃんをよろしくな」


「あぁ、ありがとな」



和真は、俺に協力してくれている。多分、半分は、本当に夏希さんに出て行ってほしいんだろうけど。




「ねぇ、これでいい!?」



着替えた夏希さんは、Tシャツにスキニーのパンツを履いて現れた。スタイルのいい夏希さんは、何を着ても似合う。