「はぁ、」
急に何を言い出すんだあの子は。
わたしは、シャワーを浴びながら、さっきの会話を思い出し溜息が出た。
湊の好意に気付いたばかりなのに、一緒に住むっていうのは、どうなのか。
家を探せばいいだけの話なんだけど。元彼の浮気相手が使ったかもしれない家具を使うのも嫌だから、あの家にあった物全部処分しちゃって、揃えるところから始めないといけない。そうなると、それなりにお金もかかる。
なんて事を考えていたら、3ヶ月経っていた。
それなりに貯金もあるし、仕方ない家を探そう。
それまで和真の家に居ればいいよね。なんだかんだ言って和真は、家に置いてくれるはず。
「痛い出費だな〜〜」
それもこれも、全部アイツのせいだ。
しばらくはショックだったけど、時間が経つに連れて、怒りの方が大きくて、6年付き合ったが、未練なんてこれっぽっちも無い。
まぁ、会社が一緒なのが痛いところだけど。
「思い出しただけでイライラしてきた」
一通りシャワーを浴び、タオルで体を拭いて浴室を出た。