「夏希さん、俺ん家来ます?」
「……、」
え、今なんて?
「姉ちゃん、いいじゃん。湊の家広いし」
まだわたし寝惚けてるのかな。夢かも。
「夢じゃないですからね」
「いや、え、はい?」
「だから、俺ん家来ますかって聞いてるんですけど」
「なんで湊の家!?」
全然意味が分からない。
「お願い、姉ちゃん!湊の家に行ってくれ」
「いや、あんたねぇ」
「居候の分際で、姉ちゃんに拒否権は無い」
それは、そうだけど。
姉を自分の友達に家に住まわせようとするって、どんな弟よ!!
「っ、シャワー行ってくる!!」
とりあえずここは、逃げるしかない。