一緒に住みだして、歩はくつろぐときも、ぴったり側に寄り添い手を繋いだり、肩に頭をもたげ俺の側から離れない。

無意識の行動なんだろう。

大切な人を失った彼女は、不安なのか二人のときは俺の側から離れない。

そんなことをされれば、可愛くて、愛しくて我慢なんて出来なくて…。
一緒にいるようになってから毎晩のように、盛りのついたガキのように抱いている。

それがここ数日彼女が俺から距離をとる。

歩は小さく首をふり

「…あの日だから…」

と俺の背中を押してバスルームに押し込んだ。

「早くシャワー浴びてきて。
ご飯一緒に食べよう」

……俺が諦めるしかない理由を口にしたけれど、嘘をついたのはあきらかだ。

最近、歩のスキンシップも明らかに減っている。

「やり過ぎかな、俺、、、、」

湯船につかり深いため息をついた。