「なんか、嬉しそう」
「え、そうですか…?」
どうやら顔にも出ていたらしく、少し恥ずかしくなる。
「まあいいや、じゃあな。
俺は帰って寝る」
「はい。ちゃんと寝てくださいね」
また今日みたいなことがあったら困る。
そろそろ気温がグッと下がり、寒くなってくるだろうから余計に。
もし寒い中、今日のように寝ていたら風邪をひいてしまう可能性だって十分にあり得るのだ。
「わかってる」
そう言って小さく笑ったかと思うと、山城先輩は背中を向けて歩き出した。
ちょうど同じタイミングで優翔から返信がきていて。
どうやら彼も用があり外に出ていたため、すぐに着くとのことだった。