「男は嫌いなのか?」
「いや、特に考えたこともないです」

「つまり自覚なしか」
「はい、本当に威嚇してるつもりなんて…」

「いや、注目浴びてることに対して」
「……?」


思わず首を傾げる。
注目を浴びていることに対して自覚がない?

よくわからなかったため、曖昧に笑っておいた。


「人は見かけによらず、だな」
「はい?」

「慣れてそうなのに」
「えーっと…食べないんですか?」


まだ食べ終わっていないのに話してくるものだから、思わず聞いてみると。


「ダメ、あげないからな」


先ほどの余裕そうな笑みは何処へやら、少し子供っぽく返されてしまう。

いや、かわいいとかっこいいが混ざるほどずるいものはない気がする。


こんな性格だから多くの女子だけでなく、男子の人気も絶えないのだろう。