だってこの容姿だ。
保健室の先生もメロメロになってしまうのもあり得る。
それは先生に限らず同じクラスの人たちもだ。
もしかしたら彼の寝顔が見たいと思っている人だっているかもしれない。
「イケメンも大変ですね」
ここまでくると同情する他ない。
かわいそうだと素直に思った。
「けどお前らのおかげで結構落ち着いてくれたけどな」
「……え?」
彼の言葉に対して驚く私だったけれど、本人は美味しそうに変えることなくカレーパンを頬張っている。
「えっと、私のこと知っているんですか?」
「当たり前だろ、神田と雪夜。このふたりは入学当初から大ニュースとか言って2年も騒いでたから」
どうやら彼はひとつ年上らしく、先輩で合っていた。
それなのに2年にも私の存在が…?
優翔はわかるけれど、どうして私まで?