「つづり?」

「…秋鳴」

「どうした
そんなとこ座り込んで」


流石の秋鳴も驚いた顔


自分の家の玄関先で
膝を抱えて座り込んでいる人がいれば
そりゃあ驚くよね…



「用あったならメール寄越せよ」

「スマホ、充電切れた」

「…そーかよ。で?どうした?」

「…」

「ほら。とりあえず中入れ」

「…うん」



ポケットから取り出した鍵を差しこみ
玄関の扉を開ける秋鳴

促され秋鳴に続いた




リビングのソファーに腰掛ける

しばらくしてキッチンからトレーを持って
秋鳴が戻ってきた

トレーの上にはふたつのマグカップ
ひとつはコーヒー
もうひとつはココア


「ほら」


秋鳴はココアの方を私に手渡す


「ありがと」

「ん。
んで?今日はどうした」

「…」