その後、秋鳴のおごりで焼肉を食べた
『昼から焼き肉かよ』と秋鳴は微妙な顔をしてたけど

デザートにアイスロールまでおごってもらった



腹ごなしに他にも何軒か店をまわって

あたりが夕日で染まる頃に帰路についた



「なんか今日はたくさんありがとう」


ずいぶんたくさんごちそうになってしまった
美味しいものをたくさん食べて幸せな気分


「おー」

「…慰めてくれたんだよね
この間あんな風に泣いちゃったから」

「…」


隣を歩く秋鳴は否定も肯定もしない

けど、十中八九そうだ

何も言わないけど
心配してくれてるのが態度から伝わる


「ありがとうね」


笑いかけると秋鳴はちらりと私を見た