どうやら私がいた世界は雲の上にあるようで、下に降りてくださいということで降りると彼の部屋だった。彼がいた。泣いていた。相変わらずくしゃくしゃの髪と筋張った手をしていた。何日経ったのかわからないけど部屋が散らかっていた。

触れたい。

触れたい。話したい。抱きしめたい。ごめんねって好きだよって愛してるよって言いたい。忘れないでって言いたい。

「なんでいなくなっちゃったんだよ。」
私もそれ言いたい。なんでこんなに早く引き離されたの?
「俺はこれからどうしたらいいんだよ」
私の事忘れないで生きて行けばいいの。何度も何度も思い出して。もう誰とも付き合わないで。
「俺が代わりになってやれば」
それは違うよ。私があんな病気にならなければよかったんだよ。