彼が立ちあがり椅子を戻す。布団から手が抜ける。ひんやりとした空気が入ってくる。点滴の液がやけに冷たく感じて、管がつながっている至る所が何故か痛くて、寂しくて、引き止めたくて。 「また明日ね」 「うん。また明日」 明日が来ると信じて約束した。