そう言って断った

…んだけど


『嫌いじゃないならいいよ』

『俺はかさねちゃんが振り向いてくれるまで
ずっと待ってるから』


『かさねちゃんの傍にいる』


って…


その言葉通り、幹也はずっと傍にいる
…それはもうずっと
忠犬のように


朝も家まで迎えにくるし
休み時間になる度、別クラスの私に会いに来るし
帰りも私の部活が終わるまで教室で待ってる



「かさねちゃん」

「何?」

「好きだよ」

「…幹也、ここ教室」

「うん、知ってる」


呆れる私
笑顔のあいつ

教室にいる皆はまたいつものが始まったと
苦笑を浮かべてる

唐突な愛の告白はいつものこと


人目もはばからない告白に
最初はざわついていたクラスのみんなも

あまりに毎日それが続くので
今ではすっかり慣れてしまった